仏足石(跡)

仏足

     仏足石(跡)

 仏足石は釈迦牟尼仏を象徴し仏陀の足跡を石面に刻み仏陀の生涯を表しています。

諸説はありますが、古代インドでは、仏陀のお姿を彫ることは畏れ多いこととされ、足裏の形を彫って信仰の対象としました。

 月王相・金剛杵相・双魚相・宝瓶相・螺王相・千輻輪相・梵王頂相などの象徴物を配した様は釈迦牟尼仏の功徳が甚大であることを示しています。

 仏陀の足は安定していて足裏全体を地につけ、歩く時も一度に地面から離したと伝えられています。

このことは、私たちに不安定な生き方をせず、正しく安定した教養のある人生の歩み方をしなさいという心構えを教えています。

長安寺の仏足石は四十万年~十五万年前の箱根古期外輪山の活動末期に形成された神奈川県真鶴の本小松石に彫られています。

大自然の偉大な力を感じて、お釈迦様の功徳を信じ、その徳が得られるよう念じつつ、心を込めて石をさすりお参り下さい。

                                            冨川山 長安寺住職